鹿皮紙の実験は、2通りの道を歩んでいる。
一つは、鹿皮の羊皮紙工場ラインを作る実験。
現在、タンナーさんの元で試作開発を重ねてより良い鹿皮紙を作っている。
出来る限り環境負荷を少なく、多くの鹿皮を受け入れ、日本の気候に合った汎用性のある素材を作る事を目的にしている。
また幅広い人たちが使いたくなる素材に変え、廃棄される資源を活かす事で減らす。
長く使用できる、保管出来る素材に変えて活かし続けられるように
もう一つは、古典的な手作業での鹿皮の羊皮紙「鹿皮紙」の実験
鹿皮は、獲れた場所や季節、個体による変化がある
それは直接手で触らないとわからないもの
大きさや皮の薄さから年齢や性別、脂の多さや質から食べてきたもの、傷から伝わる生きていた記憶
完璧ではないが、その一つ一つがより良い鹿皮紙作りの糧となる
小さな蓄積が答えを導いたりする
次の実験の課題を見つけるための実験だと思っている。
生き物と向き合っている事を忘れない為でもある。
まだまだ実験は続くのだ